かし保険躯体検査時 前後の工事の注意点、今回は水平構面のうち床組について確認していきましょう。
床組のチェックポイント
水平構面の役割
水平構面とは床組や小屋組のように水平に配置される構成要素のことです。水平構面は建物が受ける水平方向の力(地震力・風圧力)を、耐力壁(筋かいなど)に伝える重要な役割を持ち、これらを強固にすることで、上からの荷重や外力を正しく下に伝えられ「強い建物」を造ることが可能になるのです。
■ 木構造の基本構成概念図
【水平構面の役割】
- 鉛直荷重を支える
- 地震や風圧などの水平力を耐力壁に伝達する
床組の種類
床組は大きく2種類あり、床板の下に根太という下地材を入れる根太組工法と床板を厚くすることで根太を省略した根太レス工法があります。
根太レス工法は厚い床板を短辺方向のみ釘打ちとする「川の字釘打ち」と長辺方向の継ぎ目に小梁を設け、床板全周釘打ちする「四周釘打ち」があり、最近では根太レス工法=四周釘打ち(剛床工法)という考え方が主流となっています。
■ 根太レス工法の釘打ち
■ 2階部分の根太組工法の例
【床組の工法】
- 根太組工法:床梁の上に根太を設け、その上に床板を張る
- 根太レス工法(剛床工法):根太を省略し、厚さ24~28㎜の構造用合板を床梁に短辺方向のみまたは小梁を入れ、厚さ24~28㎜の構造用合板を短辺・長辺部すべてに直接釘打ちする